幸福度ランキング
2026-4-15
前回(#13「イラン紛争」)は、ペルシャ湾に閉じ込められている船員を一刻も早く救出して欲しくてペンを取りましたが、未だにその解決の糸口が見えません。本当にどうにかならないものなのでしょうか?一刻も早い彼らの救出を祈るばかりです。
今回は、戦争とは真逆の話です。と言いますか、幸福に関しての話です。今、我々は戦争を身近に感じ、改めて幸福とは何かを考えてみたいと思います。
皆さん、「国際幸福デー」と言うのがあるのをご存知でしょうか?3月20日がその日で、英国Oxford大学Wellbeing研究センターなどが「World Happiness Report 2026(世界幸福度報告書)」を公表しています。この報告書は2012年以降、2014年を除いて毎年公表されていて、各国の約1,000人に「最近の自分の生活にどれくらい満足しているか」を尋ね、0(最悪)から10(最高)の11段階で答えてもらう方式で国ごとの幸福度を測定。過去3年間の平均でランク付けをしており、2026年版は2023~2025年の平均で算出しています。
幸福度の違いを説明する主な要因として、報告書では、以下の6項目を用いて分析しており、この6つの変数を使えば、国や年による幸福度の違いの3/4以上を説明出来ると言っています。
・人口あたりGDP(対数)
・社会的支援(ソーシャルサポート、困ったときに頼ることができる親戚や友人がいるか)
・健康寿命
・人生の選択の自由度(人生で何をするかの選択の自由に満足しているか)
・寛容さ又は気前の良さ(過去1か月の間にチャリティなどに寄付をしたことがあるか)
・腐敗の認識(不満・悲しみ・怒りの少なさ、社会・政府に腐敗が蔓延していないか)
1.首位フィンランドは9年連続
北欧諸国が上位に位置しています。Top10で気が付くのは、中米のコスタリカが4位、それと最近戦争ばかりしているイスラエルが8位に入っている事です。
コスタリカは安定した民主主義政治で、高い教育を受けた労働者が多い国として知られているとの事で、認識を新たにしました。一方イスラエルが8位なのには疑問がありありますが、内容を見ると社会的支援と腐敗の認識(腐敗の少なさ)のポイントが多い事から順位が高い様です。
1位 フィンランド 7.764
2位 アイスランド 7.540
3位 デンマーク 7.539
4位 コスタリカ 7.439
5位 スウェーデン 7.255
6位 ノルウェー 7.242
7位 オランダ 7.223
8位 イスラエル 7.187
9位 ルクセンブルク 7.063
10位 スイス 7.018
(注)国名の後の数字は、このRankingのPointです。
2.日本は147ヶ国中61位(6.130)
当初の40位台から低下傾向が続き、2020年には62位まで下がりました。2023年には47位まで回復しましたが、その後再び下落を続けています(下図ご参照)。
要因別に見ると、健康寿命は世界2位、1人当たりのGDPは28位、腐敗の少なさ29位、社会的な支え44位、一方、人生の選択の自由度85位、寛容さ122位から61位となった様です。皆さん、どの様に感じますか?

日本の幸福度ランキングの推移
3.最も幸福度が低かった国は? アフガニスタン147位(1.446)
ワースト2位がシエラレオネ(3.251)、ワースト3位がマラウイ(3.284)、ワースト4位がジンバブエ(3.346)、ワースト5位がボツワナ(3.464)でいずれもアフリカ諸国です。
アフガニスタンのScoreを見ていただくと分かりますが、ワースト2位のシエラレオネでも3点台なのに、アフガニスタンは1点台と突出して低い水準にあります。報道でしか分かりませんが、その様なScoreになるのもむべなるかなと思います。
4.その他の国のランキング
G7の中では、ドイツが17位(6.882)、米国が23位(6.816)、カナダが25位(6.741)、英国が29位(6.694)、フランスが35位(6.586)、イタリアが38位(6.574)で、日本は最も低い。
周辺国では、中国が65位(6.074)、韓国が67位(6.040)となっていましたが、北朝鮮はListに掲載されていませんでした。
その他、ロシアは79位(5.834。前年は66位で、前年から13位下げて、悪化している国のTop2位)、ウクライナは111位(4.658)
ロシアの幸福度が低下しているのは、ウクライナ紛争が継続している事かなと、またウクライナが紛争当事国としてロシアより可成り低い順位であるのは、それだけ国内がロシアの侵略により疲弊して来ている表れかなと、それぞれ推察します。
イランは97位(5.151)ですが、今回のイラン紛争は考慮されていなと思いますけれども、西側諸国の経済制裁下にあります。
5.幸福とはなんでしょうか?
今回のこの「幸福度ランキング」をご覧になって皆さんはどの様に感じられたでしょうか?皆さんの実感と近いでしょうか?それとも全く違うと感じられたでしょうか?
1)日本のランキング(61位 / 147位)が低すぎるのでは?
2)イスラエルは自分達民族の国家があると言う事で、それを守る為に社会的支援と言うか、一致団結する力が強いのか?ネタニヤフ首相の汚職疑惑があるのに腐敗の少なさは本当か?
3)ウクライナはロシアより可成り低いランキングとなっている。そうなのかな?
4)ロシアは前年より大きくランクを下げている。当然かな?
幸福とは、人それぞれによって違うと思いますが、今一度幸福とは何か?(今、幸福なのか?)を改めて考えて見ては如何でしょうか。
この文の主旨とは異なりますが、ここで最後に言いたい事は、何人(なんびと)も他人の幸せを奪い取る権利は無いと言う事かと思います。今まで楽しく働いて、生活していた船及び船員を拘束して自由を、そして幸せを奪う権利は誰にもありません。
なお、参考までに以下2つの国のランクも記載します。
●「世界一幸せの国」と言われているブータンは2013年に8位でしたが、2019年に95位/156ヶ国に急落し、その後ランキング対象外となっているとの事。何ででしょうか?
● 昨年(2025年5月)に亡くなった世界一貧しい大統領と言われたホセ・ムヒカ氏の国ウルグアイは31位です。
以上